頭を左右に振ると痛い・痛みが強くなる原因は?
片頭痛
頭を左右に振った時に痛くなる、痛みが強くなるといった場合には、まず片頭痛が疑われます。
片頭痛では通常、左右どちらか片側の頭がズキンズキンと痛みます。また、発作的な吐き気を伴うこともあります。症状が出た時には、光・音の刺激の少ない暗い部屋で休むことで、症状の緩和が期待できます。
脳炎・髄膜炎
片頭痛と比べると頻度は少ないものの、脳炎や髄膜炎が原因になっていることもあります。
特に、発熱や吐き気、意識低下などの症状を伴う場合には、脳炎・髄膜炎の疑いが強まります。
頭を振ると痛い場合の検査
頭を振ると痛い、痛みが強くなるといった場合には、以下のような検査を行い、診断します。
当院では、最新のMRI・CTを導入し、より精密な検査と即日診断を行っています。
頭部MRI検査
磁力と電磁波を活用して、頭部の断面画像を撮影します。
X線を全く使用しないため、被ばくの心配はありませんが、体内に金属がある場合には検査ができないこともあります。
やわらかい組織の撮影に優れており、脳の病気の診断においてもっとも重要となる検査と言えます。脳卒中の他、脳腫瘍、脳炎・髄膜炎などの早期発見も可能です。
頭部CT検査
X線を照射し、コンピュータ処理することで断面画像を取得できます。脳挫傷や脳出血、頭蓋内出血などの病気を発見することが可能です。MRI検査と比べて検査時間が短く、体内に金属がある場合も問題なく撮影できます。
脳卒中の中では、脳出血・くも膜下出血の検出に優れています。
髄液検査
麻酔の上、背中を丸めた状態で、背骨のあいだに針を刺し、5~10ccの髄液を採取します。髄液の成分や圧力、色を調べることで、くも膜下出血・脳炎・髄膜炎などの診断を行うことができます。
髄液検査が必要な場合には、提携する病院をご紹介します。
血液検査
血液を採取し、白血球数、炎症反応の有無、髄膜炎などの感染症の有無などを調べます。
画像検査、髄液検査などとあわせて行います。
頭を振ると痛い場合の対処法・治し方
処法対
原因となる疾患(片頭痛、脳炎・髄膜炎)に対する治療を行うことで、症状の改善を図ります。
片頭痛の場合には、軽度であれば鎮痛剤、痛みが強い場合や頻繁に片頭痛発作が起こる場合は片頭痛予防薬を使用します。また片頭痛に対する対処法として、頭痛が起きた時に光・音の刺激を避けて暗い部屋などで休む、というものがあります。冷やしタオルなどで頭痛が生じる部位を冷却するのも有効です。
命に関わる頭痛は早急に受診を
脳卒中など、放置していると命にかかわる病気を原因として頭痛が引き起こされることもあります。
特に、以下に該当する場合には、できるだけ早く当院にご相談ください。
- 強烈な頭痛
- 強くはないが1週間以上、原因不明の頭痛が続いている
- 頭痛が日ごとに強くなっていく
- 頭痛に加え、吐き気・めまいがある
- 頭痛に加え、しびれや麻痺がある
- 頭痛に加え、呂律が回らないなどの喋りにくさがある
- 頭痛に加え、片目が見えなくなる、物が二重に見えるなどの異常がある
※場合によっては、救急要請が必要になります。迷った時には「♯7119」にダイヤルしてください。